#18 2010.1.16sat〜18mon
インスタレーション&映像
→ 「瓶詰めの記号/攪拌されるユリシーズ」




2008年の8月よりスタートしたこの個展も今回が最終回。すべてはジョイスが語った「たとえダブリンがこなごなに破壊されても、ユリシーズによって再現することはできるだろう」から始まりました。そして最後に今一度その言葉についての考察をもって、シリーズの区切りにしたいと思います。

中世ヨーロッパ、錬金術師がフラスコの中で
ホムンクルスを造り出す実験を繰り返していたように、
僕は「ユリシーズ」の断片をガラス瓶の中に入れ、
一定の温度で攪拌を繰り返している。
いつか、物語が再生されるのか? 
それとも全く違うキメラと呼ばれるモノが生み出されるのか?
あるいはそこに別の宇宙が出現するのか?  
などと期待しながら…。

source:James Joyce [Ulysses] PENGUIN CLASSICS