#01 2008.08.16sat〜18mon
映像作品
→テロメア(3対6個の塩基配列TTAGGG)によって、 死に至るジェームス・ジョイスの「ユリシーズ」。

脊椎動物の染色体の両末端には6個の塩基配列(TTAGGG)を1単位とした長い繰り返し構造が存在し、
テロメア(telomere=染色体末端粒)とよばれている。
その繰り返し数はヒトで約2000個(1万2000塩基対)あり、細胞分裂のたびに一つずつ短くなる。
すべてのテロメアが無くなれば分裂を停止し、やがて老化して死に至る。
こうして生物はゆっくりと死を迎えるわけだが、
無生物や言葉にも何かしら死を迎えるキーワードの様なモノが存在するのではないか?
という仮設から言葉の中にあるTTAGGGの文字を順に削除していき言葉が機能を失っていく過程、
最終的には全ての文字が消え去り死に至る過程を実験的に視覚化したのが今回の作品である。

Sample by James Joyce [Ulysses] PENGUIN CLASSICS 406page
死に至る時間:左から「2分39秒」「8分50
秒」「26分30秒」